トラックが勢いよくサービスセンターに入ってくると、一瞬で現場にピリッとした緊張感が走ります。サービスの最前線は、耐久レースのピットさながらの雰囲気ですね。 京都サービスセンター 藤本 昌樹 2013年入社

乗用車よりトラックの仕事のほうが面白そうだと、いすゞ自動車近畿に入社した藤本。実際に入社してみてどうだったのか、トラックの仕事の面白さややりがい、普段の仕事内容などを熱く語ってもらった。

Vol.2 物流産業を支援する最前線の様子は?

基本的にどんな仕事?

一番多い仕事は、車検と点検作業で、次に多いのが、故障の修理とチェックランプ異常への対応です。トラックも電子化が進んできて、電子機器を使って故障箇所をチェックすることも多いです。

最初はどんな仕事を任される?

これができないと他の仕事はできないということで、最初の半年くらいはハブのオーバーホールをひたすらやりました。

他の仕事もやりたくなって、駄目モトで「あの作業をやってもいいですか?」と言ってみたんです。そしたら、希望の作業を担当させてもらえるようになりました。

新人でも職場内で発言しやすい雰囲気がありますね。

一日の仕事の流れは?

朝は8:45スタート。仕事場に入ると、まず整備で使う工具やケミカル類の準備を行います。うちの職場は整備のストールが小型車と大型車に分かれていて、ラジオ体操をした後、各々朝礼があります。

業務を始める前に、責任者から注意•連絡事項の伝達を聞いて、個別のファイルに入った作業指示書を受け取り、仕事をスタートさせます。

12:00~13:00は昼休憩で、17:15が終業時間です。働き方改革施行以前は、残業も結構あったのですが、今は月間で40時間くらいでしょうか。

もちろん、小休憩もありますよ。ただ休憩は、何時何分からと明確に決まっていません。各々のスタッフが、作業のタイミングをみて取っています。

トラックは、社会の物流を担って走り続ける車。それもあって、仕事が終わってから工場にやってくる車が大半です。これが乗用車やバンであれば、最悪、代車をご利用いただくことで、作業を翌日以降に行うことも可能です。

でも、トラックはそうはいかない。特に大型の冷蔵車やダンプなんて、どこを探しても代わりの車はないんです。

そのため作業を翌日に回すといったことはできません。お客さまからお預かりしたトラックは、できる限り早く整備等を行い、お客様に車をお返しするよう心がけています。

確かに労働時間に関しては、会社は、法令を遵守するよう取り組んでいます。ただ個人的に、物流インフラの担い手の一員として「出来ることは精一杯したい」と考えていますね。

印象に残っているエピソードは?

前にエンジンから変な音がすると、入庫してきたトラックがあったんですが、見てみたらエンジンのピストンがシリンダーヘッドにあたり、ピストンがボロボロの状態でした。オイルもダダ漏れで、そんな状態でよく走ってこれたなぁ…と。

我々の使命は、物流を止めないこと。一刻も早くトラックをお客様に早く返さないといけません。幸い部品がストックされていたこともあって、1日半でエンジンを載せ換えました。

こんなレースさながらのアクロバティックな作業は、乗用車ではありえないこと。まさに、トラックのエンジニアならではの仕事ですよね。

乗用車を扱っている専門学校の同期とは感覚は違う?

「トラックを止めてはいけない」という意識でしょうか。入社時の研修から「トラックが止まると物流や経済の流れが止まる。だから一刻も早く現場復帰させなければいけない」と教えられますし、先輩社員からも徹底して言われます。職場全体にそういう意識が強烈にありますね。

例えば夜中にトラックが故障したお客様から、ロードサービス部門に電話がかかってきて、10分で走れるようにしてくれと頼まれたりします。10分はさすがに無理ですが、なるべく早く走れるように、自分たちができることは何でもやる。そういう雰囲気があります。

職場や会社として取り組んでいることは?

サービスレベルを底上げしていこうと、サービスセンター全体として頑張っています。誰が作業しても、高品質な車検整備を同レベルで提供できるように標準化して、品質を底上げしていこうという流れです。

具体的には、センター長との面談で「これを頑張るように」と課題をもらって、その取組みがボーナス評価や昇給にも結びついてきます。後輩たちは、ものすごくやる気があるので、先輩である自分も負けられないですね!

個人的に取り組んでいることは?

スキルアップのために大型免許とけん引の免許を取りました。トラックを自分で運転できるのは、メカニックとしてとても大事な事。

例えばエンジンからきちんとパワーが出ているかは、自分で運転しないと分からないんですよね。また工場の構内だけでなく、一般公道を走ってこそわかる異常や異音・異臭もたくさんあります。

スキルが上がるのは個人的にも、会社としても良いことだと上司や先輩からも言われましたし、毎月免許手当ても付くんですよ。

トラックの仕事の面白さと、トラックを止めてはいけないという、エネルギッシュなプロの意識を伺わせる藤本さん。そんな藤本さんに、将来のビジョンと未来の後輩へのメッセージを聞いてみました。

ほかの先輩社員の声

  • 「運ぶを支える」 を日々実感。
  • 入社して終わり ではない。 新たな世界での スタート!
  • トラックは物流を 支える車です。